玄武洞公園(2015年11月27日)

 玄武洞は見事な柱状節理で有名な場所です。京都帝国大学の松山基範博士による地磁気逆転の発見(1929年)のきっかけとなったのが,ここ玄武洞の岩石であり,そもそも,「玄武岩」の名称もこの玄武洞にちなんで名付けられたものです(1884年,東京帝国大学の小藤文次郎博士による命名)。
 玄武洞公園は玄武洞・青龍洞・白虎洞・南朱雀洞・北朱雀洞の5つからなり,この中で玄武洞と青龍洞は1931年(昭和6年)に国の天然記念物に制定されています。

豊岡市マスコットキャラクター・玄武岩の「玄さん」

玄武洞公園の地図
 玄武洞は玄武洞公園最大の洞で,地学の教科書・図表などではよくここの写真が用いられています。内部に入ることはできませんが,見事な柱状節理に圧倒されます。ここは昔は採石場だったとのことです。1925年5月23日の北但馬地震の時に大規模な岩石の崩落が起こったとのことで,掲示されている昔の玄武洞の絵葉書の写真と比べるとその崩落の大きさがよく分かります。玄武洞の年代は,現在の知識では約165万年前だそうです。
大正時代の玄武洞

玄武洞
 青龍洞は,美しい柱状節理が印象的です。柱状節理を見て,「美しい」と感じたのは初めてでした。明治44年に玄武洞での採石が禁止されてから,大正14年まで採石が行われていたそうです。採石跡がくぼんで池のようになり,橋を渡して行き来していたとのことです。水面に映り込んだ柱状節理も綺麗でした。
 白虎洞・南朱雀洞・北朱雀洞は,玄武洞・青龍洞と比べるとちょっと見劣りするかな?と言う印象でした。それでも,見事な柱状節理だったのは間違いありませんので,せっかく玄武洞公園まで行くのなら,こちらもしっかりと見ておくことをお勧めします。

水面に映り込んだ柱状節理が綺麗でした

青龍洞

北朱雀洞

白虎洞

南朱雀洞
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