2日目(2013年8月3日)

起床
 4:00,起床。早速窓を開けて外を見ると,雨は降ってないけど,とにかく風が強い(涙)。この後,見れば見るたびに雲が切れて明るくなったり,どんよりとした雲に覆われたり,天気はどんどん変わっていきます。そして,何かの鳥がピーピーピーピーとやけに甲高い声でうるさく鳴いていました。風が強いのだから雲を遠くに吹き飛ばしてくれないかな〜等と思いながら,過ごしていました。5:30,ホテル周辺の散歩に出発。外に出ると,どんよりとした雲に湿気を帯びた強い風・・・気分は滅入るばかりでした。所々に雲の切れ間があるのがせめてもの救いかなぁ〜と思いながら,5:55,退散でした。

スカンディックホテル

この鳥があのうるさかった鳥かな?
出発
 7:00,朝食。ヨーグルト・ジャガイモがおいしかったです。この後は基本,ジャガイモとヨーグルトが北欧旅行での食事の定番となりました。レストランから外を見ていると雨が降り始めましたが,虹も出てます,青空も見えています。7:30,部屋に戻ると綺麗な青空になっていました。でも,雨は降っています・・・もう,現地に行って,その天気で判断するしか無いな〜という心境になっていました。
 8:15,ちょっと早いけどフロントロビーの集合場所へ,ボーッと過ごしていました。そして,8:30の集合時間・・・と同時に外は豪雨となってしまいました。いくら何でもこれじゃ無理でしょう!と思いましたが,8:40,豪雨の中,ホテル出発。ドライバーはアイダさん,ガイドはトールさんです。港へ向かう間も,豪雨,小雨,青空と天気はめまぐるしく変わっていきます。

このような雨の中,出発(涙)

港へ向かう途中も雨!

時々青空が見える。
フェリーに乗って
 8:50,スタヴァンゲル港に到着。着いてみるとフェリーが出るまで少々時間があるようでした。雨も止んできたので,フェリー乗船までバスを降りて,思い思いに写真を撮って出港を待ちました・・・海にはクラゲが物凄く多いのが印象的でした。
 9:30,カーフェリー出航,今にして思えば,この待ち時間40分がある意味,致命傷だった気がするのだけど,それは結果論。そして,・・・外は再び豪雨(涙)。「この雲よ,このままここに停滞してくれ!目的地に行ってくれるな〜!」,「素早く流れていって目的地をさっさと抜けてくれ〜!」などと思いながらフェリーから外を見ていました(笑)

スタヴァンゲル市内

日が差してきました!

遠くはちょっと明るくなってきました。

この船で対岸(タウ港)へ。

船の中

遠くには日が差しています。

見事な地形です。
出発
 10:10,タウ港到着。ここからさらにバスで30分くらい進んだ辺りがプレーケストーレンへの登山口らしいです。で,タウ港に着いてみてビックリしたのが,地面がほとんど濡れていない!つまり,雨はほとんど降っていない。さらに太陽も出ている!まぁ,雲も多いけど,こちらは比較的良い天気みたいです!一気にテンションが上がって,プレーケストーレン目指して出発です。途中,鮭の養殖場を眺めながら,フィヨルドの景色を楽しみつつ登山口を目指します。10:35,プレーケストーレン登山口に到着。すぐそばに湖が見えています。良い景色で天気も良いです!準備体操をして出発です!

登山口を目指します。

登山口から

登山口から
プレーケストーレンへの道(1)
 右の地図は登山道の何カ所かにあった地図です。赤い矢印が登山口,ここから赤い線のルートを辿っていくようです。標高270mから604mまで高低差334m,3.8kmのルートで,砂利道,岩ゴロゴロ道,木道,大岩の急坂などの道のりが続くようです。
 プレーケストーレンはノルウェー語で「説教壇」の意味だそうです。1枚岩の断崖絶壁で高さ604m!日本なら「立入禁止」とか,少なくとも柵くらいは設置されそうな場所なのに柵もありません・・・ヨーロッパですね〜。604m下の海面がストーン!と見下ろせ,眼下には全長40kmのリーセフィヨルドが見渡せる絶景の場所です。写真を見るだけで卒倒しそうな場所ですが,ここに行きたかったのです・・・高所恐怖症なのに(笑)
 早速,登山スタート。最初は普通の道ですが,すぐに砂利道,そして,小岩だらけの道へと変わっていきます。

プレーケストーレンへの地図

登山口の案内板

(10:32)登山開始!

(10:34)すぐに岩ゴロゴロの道になります。

(10:39)視界が開けました。
プレーケストーレンへの道(2)
 道は基本,一本道です。迷いようが無いほどにハッキリとしています。所々に赤で「T」の文字がペンキで描いてあります。これはルートを示す記号でノルウェーの山岳会で決められたものだそうです。地元の山岳会の方がつけていて,プレーケストーレンだけでなく,この後のハイキングルートで何回も目にすることになりました。
 そして黙々と(?)上がっていきます。道は土道,石畳っぽい道,一枚岩っぽいところとコロコロ変わっていき,所々に登りが続く・・・結構楽しい!・・・きついと言うより,歩くことが楽しい,そんな道が続きました。楽しい時間でした。

(10:42)案内印のTマーク

(10:48)歩きやすくなりました。

(10:50)平坦な道です。

(10:54)再び?視界が開けました。

(10:56)登りが始まります

(10:59)岩の階段を上ります

(11:06)ちょっと平らになりました。
プレーケストーレンへの道(3)
 しばらく進むと,ほぼ平らな湿地帯の中に木道が続く様になってきます。遠くには巨大な絶壁。気持ちの良い道が続きます。ここにあった地図を見ると,まだ全体の半分にも来ていない模様・・・そしてこの先に一番急な場所が待っているようです・・・楽しみなような,怖いような(笑)。でも,ここは気持ちの良い道なので風景を楽しみながらゆっくりと歩いて行きました。そして,問題の急な場所に到達。延々と石の階段状の場所が続いています。でも,それだけでした。普段,道の無いところを滝に向かって突き進んでいるだけに,「道があるって良いなぁ〜」などと思いながらこの場所も楽しく登っていきました(笑)。

(11;08)気持ちの良い木道

(11:10)矢印まで登ってきました

(11:17)急な登りが始まりました。

(11:26)急な登りが続きます

(11:32)もう一息!
プレーケストーレンへの道(4)
 そして,とうとう遠方に少しだけフィヨルドが見えてきました!テンションが上がります。周囲の雄大な景色にちょっとだけ休憩,しばらく進むとちょっと下りになり,先には池?湖?が広がっています。ここでまた休憩,と言うか,景色を堪能。ちなみに帰りにはこの池にダイビングする男の人もいました・・・そんなに水は綺麗じゃ無かったんだけど(笑)。ちょっとだけ空の雲が気になりましたが,あまり深く考えずに出発です。

(11:35)ようやく急登が終わりました。

(11:38)遠くにフィヨルドが見えました。

(11:46)しばらく平坦な道が続きます。

(11:54)両側に池が現れました。

(11:58)池の横を通過
プレーケストーレンへの道(5)
 ここまで登山口から約1.5時間・・・ちょっとノンビリしすぎかな〜?と思いつつも,片道2〜2.5時間程度を考えているみたいな話だったので,「まぁ,いいや,ノンビリ行こう」とさらに足はゆっくりになっていきました。歩きやすい一枚岩の場所を進んでいくと,またもや,視界が広がり,雄大な景色が!更に足はゆっくりになっていきました。そして,道は下りとなり,せっかく登ったのに〜(笑)と思いながら,来た方向を振り返ると「滝もどき」が落ちています。部分的には立派な滝と化していて,こちらにも,つい見とれてしまいます・・・こうして歩くのがどんどん遅くなっていくのでした(笑)。しばらくで両側にチェーンが貼られた桟道が現れました。この桟道はできたばかりらしくて,この桟道のおかげでプレーケストーレンへの行程は楽になったそうです。

(12:07)一枚岩の場所を通過します。

(12:10)雄大な景色

(12:15)ちょっと下りです。

(12:24)景色を堪能しながら進みます。

(12:25)「滝もどき」

(12:28)桟道

(12:29)桟道
プレーケストーレンへの道(6)
 そして,ついにフィヨルドが眼下に広がりました。いよいよ歩くスピードは遅くなります(笑)・・・ここからは絶景の連続。崖のスレスレまで行くとさすがに怖いけど,思っていたほどの恐怖は感じず,絶景を楽しみます。青々としたフィヨルドの水面が綺麗です。ふと,来た方向を見ると,下の方からガスが上がってきているのが見えました・・・ちょっとやばいかな?とは思いましたが,それでも歩きはゆっくりです(笑)・・・そしていよいよプレーケストーレンが目の前に現れました・・・最初の感想は「おおっ!写真で見たまま!」でした(笑)。写真を撮りながら,ゆっくりとプレーケストーレンへと歩いて行き,ついに到着!時刻は12:55。最後はほとんど止まったようなスピードだったようです(笑)

(12:36)ついにフィヨルドが眼下に!

(12:37)つい,崖の方へ行ってしまいます。

(12:39)遙か下方の水面が美しい!

(12:40)雄大なフィヨルドを見ながら進みます!

(12:42)素晴らしい景色です!

(12:42)遠くに小さく見える滝

(12:42)遙か下方の水面が美しい!
プレーケストーレンにて
 到着すると添乗員さんから「ここで13:30まで昼食をとって,ゆっくりしてから,13:30にさらに上に行きましょう」と連絡を受けました。プレーケストーレンを上から見下ろせるポイントにも行きたかったのでラッキー!と思いつつ,食事を始めようとして,突然思いついて,リーセフィヨルドを背景に写真を一枚撮ってもらいました。で,昼食。サンドウィッチを半分ほど食べた頃,変な雲が目に入りました。どんよりとした雲から,雲が下に垂れ下がってきています・・・?「あの雲は?」と思った数秒後に大粒の雨!一気に豪雨となってしまいました!そして雷まで!稲光は見えなかったけど・・・結構恐かったです。昼食はリュックへ避難,あわててリュックから雨合羽を出し装着,岩壁の方に避難です。観光客のほとんどが同じように岩壁に避難してきます。恐怖を感じるほどの大粒の雨と雷・・・マジでヤバイ!とヒヤヒヤしている中,ふと見ると,中国人かな?がプレーケストーレンの中央部に行って楽しそうに,記念写真を撮っていました。ちょっと神経を疑う・・・いや,あの人たちには神経が無いに違いない!などと考えていました(笑)。とりあえずこの状態で動くのは危険なので,しばらくじっとしているとようやく雨は小雨となってきました。そして,ガイドさんの判断で下山することになりました・・・結局,プレーケストーレンからの景色を堪能することなく降りることになってしまいました。着いた直後に写真を撮ってもらっておいて良かった〜!
 下山の連絡を受けたのは13:25頃だったと思います。プレーケストーレンにいた時間のほとんどは豪雨でした(涙)。景色はほとんどモノトーンの世界でした・・・何しに登ったんだか・・・周囲を見ると,やっぱり下山する人が多いようでした・・・何枚か写真を撮った後,13:30,下山開始。15:45,全員の下山が完了。登山口の売店で飲み物等を買って,バスは出発したのでした。

(12:45)プレーケストーレンが目の前に!

(13:07)小雨の中退散!

(13:05)フィヨルドはモノトーンの世界になりました。
 こうして,私のプレーケストーレンへのアタックは終わりました。日本を出る時のスタヴァンゲルの天気予報は雨,これを考えれば登り・下りともに適度に天気が良かったし,豪雨も,登り・下りの途中でなかったのは運が良かったと思います・・・が,やっぱり,ゆっくりと景色を堪能できなかったのは残念でした。ただただ,ノンビリと歩き過ぎたのが敗因です。自分にとって体力限界だったらあきらめもつきますが,結構余裕があったので・・・もっと普通に登っていれば,20分は早く到達できたと思うのでなおさらでした。早く着いた人たちは景色を十分に堪能したみたいだったし・・・天候の急変がなければ,今回の私のペースでも全く問題なかったんですけどね〜。一応,到達したし,これも一つの体験とすることにしようと思いますが,結構消化不良感が残ってしまいました。いつの日か必ずリベンジでプレーケストーレンを訪れようと思っています!
スタヴァンゲルへ
 16:15,タウ港出発,スタヴァンゲルへ向かいます。天気はすっかり良い天気。晴天です!リーセフィヨルドの方向を見ると,この方面には厚い雲,地形的に高い所は雲の中になっています。あの後,プレーケストーレンの天気はどう推移したのかなぁ〜などと考えながら気持ちの良いフェリーの旅を楽しんでいました。スタヴァンゲルに到着すると,旧市街を観光してこの日の観光は終わりです。

バスの車窓から

リーセフィヨルド方向を臨む

スタヴァンゲルが近づいてきました。
スタヴァンゲル市内観光(1)
 スタヴァンゲルは北海油田の基地として急速に栄えた町だそうです(地球の歩き方より)。現地で配付された資料によると,この町の1900年代の主要産業は漁業で,バルト三国を始めとする近隣ヨーロッパ諸国へ魚を輸出していたそうです。それまで2000人足らずだった人口はこの頃に約3万人まで増加。現在ではノルウェー第4の都市で人口約13万人とのことです。
 17:10,スタヴァンゲル旧市街観光の開始です。旧市街には1820年からの白い木造建築の家屋が残っています。白壁に綺麗な花が映えてなかなか綺麗な町でした。白い壁は「裕福な家の印」のような説明もあったような気がします。ただ,特に有名な観光名所があるわけで無く,綺麗な町並みを楽しむ町みたいでした。

このフェリーで帰ってきました。

スタヴァンゲルの町並み

マンホールの蓋もなかなか良いです(笑)

綺麗な町です

青空に赤い花が映えます!

白い壁と綺麗な花

銅像も多かったです。
スタヴァンゲル市内観光(2)
 旧市街を抜け,そのまま道なりに進んでいくとスタヴァンゲル大聖堂です。1125年,ロマネスク様式で建立され,その後の改修を経てゴシック様式へと移行した建物だそうです。内部に入るとなかなか良い雰囲気です。柱の下に小さくあるのが「悪魔の彫刻」と呼ばれるもの・・・説明があったけど,忘れてしまいました(笑)。悪魔の耳をつかみ,悪魔を捕らえている・・・だったかな?
 18:10,ホテル着。19:00,夕食。この日のメニューはキノコのスープ,ポークグリル。キノコのスープはおいしかった様な気がする。21:00に部屋に戻り,荷物の片付けはあまりしないままに,21:30,爆睡でした。

スタヴァンゲル港

誰の銅像でしょうか?

スタヴァンゲル大聖堂

大聖堂内部

大聖堂内部

「悪魔の彫刻」

昔の入り口(女性用)

昔の入り口(男性用)
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