7日目(2014年8月10日)

起床〜出発
 目が覚めたのは4:00でした,でも,異様に体がきつい・・・前日の疲れはあまりとれていないようでした。結局,5:00頃,再び爆睡。再び目が覚めたのは6:45。疲れはすっかりとれ,異様なきつさも全くなっていました!
 7:00,朝食のため,レストランへ。この日の朝はツアーメンバーの姿がほとんど見えませんでした。やっぱり,みんな疲れているみたいです。それでも,少しずつ集まってきて,この日も,何だかんだで,8:10まで話し込んでしまいました(笑)。朝食後,外に出てみると,空は青空,若干雲がありますが,雨が降りそうな気配は全くない爽やかな天気です!
 この日の午前中は展望台巡りです。トルラ(標高1,030m)から標高2,260mの展望台まで上がって,昨日歩いたオルデサ渓谷を上から見下ろすことになるようです。展望台への道は,とてもバスは走れないらしく,4WDの車に分乗して回ります。この日はバスは全く使いませんので,バスの運転手さんは完全休養日です。
 9:00,4WDが2台,ホテル前に到着。車にはオルデサ渓谷の景色・動物などが描かれていてなかなか個性的な外観の車です(笑)。この2台に分乗して出発です。ドライバーはヘススさんと,ハビエルさん。イエス・キリストとザビエルの意の名前だそうです・・・縁起が良いのかな?(笑)。今日のガイドもダニエルさんです。
 車は川を渡り,山道に入り,ドンドン高度を上げていきます。途中,車止めのゲート・・・ここを通る時は,鍵で車止めを開けるのですが,この鍵は地元の人だけが持っている(借りることができる)のだそうです。ちなみにこの鍵,結構大きく,運転席の下に転がしてあったのですが,カランカランと良い音を響かせていました(笑)。

部屋から(4:10撮影)

4WD

橋から

車止めのゲート
第1展望台
 9:40,第1展望台(ミラドール・デ・ラ・クルセッタ)に到着。ここは標高1,700mです。林道のカーブがちょっとだけ広くなっていて,展望台となっています。手前の木々がちょっとだけ邪魔かな?って感じですが,雄大な景色を堪能できます!遠くにヴィニマール(3,298m)が見えるはずでしたが,残念ながら雲の中です。
 遙か下に見える町のすぐそばに立派そうな滝が落ちているのが見えます。あの滝の近くに行きたいな〜などと思いながら景色を堪能していました。そうしているうちに,3人が走り去っていきました。トレランかな?元気だな〜(笑)。
 9:55,第1展望台出発。

展望台

雄大な景色です。

立派そうな滝が落ちています。
←雄大な景色です。

こんな場所に停車

3人が走り去っていきました。

第2展望台へ

 第2展望台へ向かう途中,10:00,黄色い花(エリソン)が群生しています。綺麗です!!あまりの綺麗さにちょっとだけ駐車,ここで写真タイムです。この辺りでは,「まずエリソンの花が群生→木が生えてくる→木が成長するとその下のエリソンは枯れる」と言う遷移が起こり,将来,ここにエリソンは無くなるのだそうです。よく見ると,確かに木の下にエリソンの花はありません。この花の葉っぱはトゲトゲで,手を触れると痛いのだそうです。ハリネズミのことをスペイン語でエリソと言うことから,エリソンと名付けられたそうです。一面の黄色がとっても印象的でした。
 エリソンの写真を撮り,出発,すぐに先を走っていたトレラン組に追いつきました・・・が,2人だけです。「あれ?もう1人は?」と思っていると,かなり先を走っていました。3人組と思っていたけど,違ったのかも(笑)。
 そして,周りの木々は赤松から黒松へと変化・・・どんどん,高度が上がっているようです。2種の松の分布は見事なほどに綺麗に分かれていました。

一面の黄色い花!

よく見ると色とりどりです。

木の下にエリソンの花はありません。

トレランは2人になっていました。

赤松(左)と黒松(右)
第2展望台
 10:05,第2展望台(ミラドール・デル・モラール)に到着。ここは標高2,000mです。林道から少しだけ歩いて行ったところに展望台が造ってあります。すぐ下は急斜面,遙か下に前日歩いたオルデサ渓谷の駐車場が見えます。遮るものはほとんど無く,第1展望台以上の絶景を堪能できました。辺りには枯れた立ち木が何本もあります・・・この辺りは雷銀座だそうです。とにかく,落雷が多く,8人の人が雷で無くなっているそうです。
 10:30,第2展望台出発。第3展望台をめざします。

ミラドール・デル・モラールの案内

ミラドール・デル・モラール

落雷で枯れた木

遙か下方に,昨日歩いた渓谷が見えます。

雄大な景色です。
←雄大な景色です。

4WD・右側の図柄

第3展望台へ
第3展望台(1)
 10:35,第3展望台到着。車を降りたところからも絶景が広がっていますが,岩場を少し登るとさらに絶景が広がります。落差約200mのコタトゥエロ滝もよく見えます。遠くにはローランの割れ目が見えます。若干,下の方が岩場に隠れて見えないのがちょっとだけ残念です。展望を楽しんでいると,山羊の大群が通りかかってきました。私たちに気付いた大群はピタッと停止・・・リーダー格っぽい数匹が様子を窺いながら,少しずつ私たちの前を通過,合図をすると,山羊たちはゾロゾロと一斉に動き始めました。山羊がこれだけ見事な団体行動をできるのに,高校生は何故できないんだろう(笑)。

第3展望台付近

コタトゥエロ滝

ローランの割れ目

通りかかった山羊の大群

合図があるまでピクリとも動きません。

第3展望台(2)

 4WDを降りてすぐの場所も素晴らしい展望ですが,左に道が延びていて,その先に第3展望台があります。ここへ向かう途中,ちょっとだけ斜面を下ったところに,見事なエーデルワイスが沢山咲いていました!これまでに見た中で,一番可憐で美しいエーデルワイスです。しばし堪能して写真撮影。そのまま歩いて行くと展望台へ行けそうだったけど・・・ちょっと崖沿いみたいで怖そうでした。ということで,本来の道で展望台へと向かいました。添乗員さん他,数名の方々はそのまま崖沿い?の道を展望台へ・・・見ているだけでゾォ〜!!って感じでした(笑)。でも,この道,第3展望台からの帰りに見ると,意外に普通の道でした。帰りは,この道を歩いて帰ろうと思ったけど,やめました(笑)・・・何となくです。
 第3展望台からの景色は素晴らしいの一言です。ここからはコタトゥエロカールと最奥のコタトゥエロ滝,落差約200mがよく見えます。ここにもエーデルワイスが数輪・・・さっきの群生地のエーデルワイスより数段美しく,可憐!でした。
 11:00,第3展望台出発。

第3展望台(カーソルを合わせてください)

エーデルワイス

第3展望台への本来の道

エーデルワイスから向かうと,こんな感じ

第3展望台からコタトゥエロカール

第3展望台のエーデルワイス

上から見た時にゾォ〜とした道も案外普通の道
第4展望台
 11:05,第4展望台に到着。ここはローランの割れ目のベストビューポイントです!ローランの割れ目の下方にコタトゥエロ滝,この2つをセットで見られる贅沢な展望台です。
 
4WDの運転手さんが双眼鏡を三脚にセット,コタトゥエロ滝のアップ,ローランの割れ目からその左に見える山(タイロン山,3,144m)へと向かう登山者を見せてくれました。タイロン山は比較的上りやすいコースという話でしたが,あくまでも,この地域の他の山々と比べて,と言うことでしょう。私などにはとても無理です。
 11:20,第4展望台出発。次は第5展望台,最後の展望台です。

第4展望台直前,通称「ペンギン岩」

ローランの割れ目

コタトゥエロ滝
←ローランの割れ目とコタトゥエロ滝

第4展望台からの眺め
第5展望台へ
 11:30,4WDを下車。ここから第5展望台へは15分ほど斜面を登ります。爽やかな風が吹き,青い空・白い雲・緑の草の3色が広がった素晴らしい景色に,アクセントになるようなアイリスの紫・・・素晴らしい景色です。
 第5展望台へ向けて出発すると,意外に遠く,暑くなってきて,ちょっと汗ばんできました・・・11:45,第5展望台に到着です。
 ちなみに第5展望台への途中にも一輪だけエーデルワイスが咲いていました。今にも踏みつけられそうな所に,泥だらけになりながら咲いていた逞しい花でしたが,残念ながら,写真を取り忘れました。

綺麗な景色です。

アイリスも咲いています。

第5展望台をめざします。
第5展望台
 第5展望台からは・・・これも絶景です!昨日歩いたオルデサ渓谷が一望できます。上流方向も下流方向も見事なU字です。遙か彼方にはコラ・デ・カバーリョ滝,下を見下ろせばソアソ滝,ソアソ滝の下流は樹林帯となり,その先に,シャトルバスの駐車場。昨日はこれだけの距離を歩いたのか〜とビックリ!もし,この展望台に先に来て「明日はあそこからあそこまで歩きます」等と言われていたら,それだけでギブアップしそうです(笑)。
 ここでも,双眼鏡をセットしてくれました。クライマー3人・・・本当に登っていました!クレイジーです(笑)
 12:10,第5展望台出発。

ここの先が第5展望台

第5展望台

運転手さんがとんでもないところに立っています。
←第5展望台から

第5展望台から

コラ・デ・カバーリョ滝付近のアップ

ソアソ滝
←ソアソの高原(カーソルを合わせてください)
トルラの町へ
 第5展望台で展望台巡りは終了,トルラの町をめざします。途中,再び,山羊の集団と遭遇。多分,さっきの集団と同じでしょう,相変わらず見事な集団行動でした。さらに下っていくと,滝の前を通過,ちょっとだけ写真ストップしてくれました。急いで写真を撮影。普通の滝ですが,この配慮が嬉しいです。サンタアナ礼拝堂前を通り,ドンドン下っていきます。この道はドライバー・ヘススさんのおじいさんが町長だった頃に提唱して整備したとのことでした。
 13:15,トルラの町に到着。

トルラの町へと帰ります。

再び山羊の大群と遭遇

再び山羊の大群と遭遇

林道横の無名滝

サンタアナ礼拝堂
昼食・散策
 13:15〜14:20,トルラの町のレストランLa Cocinillaで昼食。メニューは,チキンと野菜のクリームスープ,牛肉のシチュー,ポテト,チョコレートムース。昼食後は自由時間です。前回のトルラ散策では曇っていたので,青空の下の景色を見たくなり,ビューポイントへ行き,自由時間をフルに使って,景色を眺めていました(笑)。
 14:45,集合場所へ。前回のトルラ散策で,犬がだらしなく寝ていた場所のすぐ近くです。ふと見ると,今日もだらしなく寝ていました(笑)。この犬,1日中,この調子で寝ているんじゃないか?
 14:50,4WD2台に分乗して出発。

チキンと野菜のクリームスープ

トルラの絶景・1

トルラの絶景・2

レストランLa Cocinilla・・・だったかな?

また,この犬は寝ていました(笑)
ブハルエロ橋
 4WDはホテルオルデサ前を通過し,ナバーロス橋からブハルエロ渓谷へ。渓谷沿いにドンドン進み,15:15,ブハルエロ橋の駐車場で下車。ガイドさんの話では,「渓谷沿いでサルト・デル・カルビンという良い滝が見える」とのことでしたが,全く分かりませんでした。ガイドさんの話では「今日は水が少なかった」とのことでした。
 周囲は車で一杯。雄大な山々に囲まれ,大きな滝(ガビエトス滝)も落ちています。この辺りは,フランスからの高圧線のため,国立公園には指定されていないそうです。すぐそばのブハルエロ橋の所では沢山の人が水遊びを楽しんでいます。このブハルエロ橋(1,340m)からからオンシンス橋(1,370m)まで散策です。標高差たったの30mです。

ブハルエロ渓谷沿いの道

駐車場から

駐車場からのガビエトス滝

ブハルエロ橋

沢山の人が水遊びをしています。
ブハルエロ渓谷散策(1)
 15:25,ハイキング開始。ブハルエロ橋を越え,アラ川沿いにノンビリと歩いていきます。すぐに,1936年の内戦時のトーチカがあります・・・こんな山の中で戦闘があったんですね。岩に付けられた「赤と白のマーク」は,比較的楽なコースを示すマークだそうです。しばらくで,アラ川に支流が流れ込んでいます。この支流の上流にラパトサッ滝(落差70m)があるそうです・・・この散策をキャンセルして,支流沿いに上流へ遡ってみたかったです(笑)。振り返ると,ガビエトス滝が見えます。この滝,先へ進めば進むほど,より全体が見えてきます・・・「ここが最高のビューポイント」と思い,何枚写真を撮ったことか(笑)。

ハイキング出発

内戦時のトーチカ

赤と白のマーク

小さな橋を渡ります。

川の水はとっても綺麗
←振り返ると素晴らしい景色です。
ブハルエロ渓谷散策(2)
 16:05,Uターンポイントのオンシンス橋に到着。結局,この辺りがガビエトス滝のビューポイントでした(笑)。川の水は青々としてとっても綺麗です。鱒が泳いでいます。犬が飛び込んで泳いでいます。ここでしばらく休憩です。ちなみに,この先の渓谷は難易度高めのキャニオニングのコースだそうです。
 16:15,出発。橋を渡り,右岸に進み,ノンビリと進みます。しばらく進むとラパトサッ滝が見えました。木々に隠れて全貌は見えませんが立派な滝です。やっぱり,支流を遡って,滝前に行きたかったな〜(笑)。落ち口付近に数名の人が見えました。キャニオニングをしているのかな?
 16:50,駐車場着。

ハイキングは続きます。

オンシンス橋

綺麗な水です。
ガビエトス滝→

ラパトサッ滝

ラパトサッ滝の落ち口には人がいます。
(カーソルを合わせてください)
トルラへ出発
 駐車場に着いたは良いけど,迎えの4WDが来ません・・・17:00到着予定だったけど,この時期,観光シーズンで大忙し,30分ほど遅れるとのことでした。結局,約30分,この駐車場付近で待つことになりました。でも,ノンビリと景色を見たりしながら過ごし,こういう時間も悪くないな〜という感じです。
 17:35,4WD到着。トルラへと向かい出発。帰り道・・・ガビエトス滝の前を通過する時に4WDが写真ストップしてくれました。まぁ,木々の向こうだし,ほんの少しの時間だったので,急いで写真を撮るだけでしたが,午前中も,滝の前でストップしてくれましたし・・・こういう配慮は本当に嬉しいです!

駐車場付近

ブハルエロ橋

駐車場から
4WD車中から,ガビエトス滝→
サルト・デル・カルピン滝 Salto del Carpin
 そして,4WDはアラ川沿いに下っていきますが,突然停車。故障?!と思いましたが,「滝だよ」とのことです。行く時に気付かなかったサルト・デル・カルビン滝だそうです・・・でも,全く滝の気配を感じません。ガイドさんが「あそこ」と指さした先には・・・崖からとっても細い,一本の素麺みたいな滝が落ちています!「あれですか〜!!」と苦笑い。ガイドさんは,水量がある時のこの滝の素晴らしさを力説してくれましたが,この姿を見ると,「そうですか・・・」と言うしかありませんでした(笑)。「水量豊富な姿はネット上に写真が沢山掲載されています。ネットで見て下さい。」とのことでしたので,帰国後,見てみると・・・なるほど,良い滝です。特に,周囲が黄葉している時のこの滝は素晴らしいです!ちなみにキャニオニングやロッククライミングのコースらしいです。落差110mなんですけどね〜(笑)。

橋から,サルト・デル・カルビン滝方向
サルト・デル・カルビン滝→
郷土博物館
 18:00,ホテル到着。でも,この日は夕食が付いていません。ホテルでも食べられますが,希望者は添乗員さんがトルラの町で案内してくれるとのことでしたので,添乗員さんについていくことにしました。ということで,ホテル前では降りずにそのまま,トルラの町へ向かいます。でも,夕食には早いので,まずは,サン・サルバトール教会に併設された郷土博物館を見学。いろいろな展示がありましたが,ここでは古写真が興味深かったです。特に,ソアソ滝(笑)。滝自体は昔から変わっていないけど,昔は滝の周りは岩が露出していて緑はほとんど無さそうな感じ・・・ちょっと意外でした。

サン・サルバトール教会

民具

ここは何だったか不明

トルラの町

北にそびえる岩山

ソアソ滝

ブハルエロ渓谷

何の服だったか不明

廃墟となった村

廃墟となった村

廃墟となった村

買い物・食事

 18:40,博物館を出ても,まだ時間は早い・・・と言うことでちょっとだけ買い物。オルデサ渓谷周辺の詳細な地図とTシャツ,図柄はピック・ドゥ・ミディ・ドッソーを購入。スペイン語は全く分からないので,買う時には添乗員さんにいろいろと手伝っていただきました。有り難うございました!
 19:10〜20:00頃,バールTaillonで夕食。外ではコンサート?をやっていて,延々と歌っています・・・結構うるさいです(笑)。席も結構埋まっているし,屋内で食べることにしました。ピザとかコロッケとか,食べたいモノを適当に注文,みんなでいただきました。とっても美味しかったです!ただ,この旅行,食事が美味しくて食べ過ぎたのか,ちょっと胃が痛くなってきていました。これまでの海外旅行ではこんな事はほとんど無く,胃薬は持ってきていなかったので,ホテルに帰ってから,添乗員さんにいただきました・・・有り難うございました。やっぱり,横着しないで,きちんと薬は持って行かないと駄目ですね〜。ちなみに,このバールにはバスの運転手さんとも食べに来ていました。やっぱりこの店,美味しい店なんだろうな〜って感じでした。食べ終わっても,まだ,外では延々と歌っていました。ずっと同じ人みたいです・・・よく疲れないなぁ〜(笑)

外の席はほとんど埋まっています。

美味しい料理でした!
ホテル到着・就寝
 20:30,ホテル到着。遠方に見える岩壁に,太陽光が差し込み,とっても綺麗でした。荷物整理して,ノンビリとゆっくりと過ごし,23:00頃,爆睡。
 この日の展望台巡り,実はそんなに期待していなかったのですが,次から次に絶景が現れ,楽しかったです。それにしても,今日は良い天気でした。前日のような天気だったら,この日はこれほど楽しくはなかったでしょうし,前日は前日で,晴れていて暑かったらコラ・デ・カバーリョ滝までは行けなかったと思うので,曇りで正解,今回の旅行は,その日その日のベストに近い天気に恵まれています!気がつくと,明日はトルラを離れ,トゥールーズへ向かう日です。楽しかったこの旅行もほぼ終わりです。早かったな〜!

ホテルから
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