福岡県の滝

七霊の滝(福岡県みやま市山川)


正面から

滝壺
←ちょっと下流から
 2014年4月29日撮影

 書籍「日本滝名鑑4000」で紹介されている滝で,「しちろうの滝」と読みます。九州自動車道を南関ICで降りて国道443号を北上。筑後原町郵便局の所で右折して「西楽寺」駐車場前を通り道なりに進みます。右折した所から約1kmで佐野公民館,佐野公民から約350mで右に案内板があります。車はこの辺りに駐車して後は歩いて行った方が無難と思います。連続して橋を2つ渡ると,ここにも案内板があります。案内板に従って行くと,約200mで七霊宮に到着です。解説板と鳥居も立っています。ここから,滝壺へ降りる階段がありますが,崖沿いのかなり急な階段で,途中から階段はなくなり,岩の斜面を降りることになりますので若干注意が必要です。むしろ,対岸(右岸)からの方が降りやすいかもしれません。降り口が分かりにくいですが・・・。滝は落差8m程度の印象。広い滝壺を持ち,下流はミニゴルジュの様相を呈している。周囲には田圃が広がっていますので,「こんなところに滝!」とちょっとビックリするようなロケーションです。
 山川町教育委員会と山川町郷土史研究会により設置された案内板には「要川の合戦で敗れた平氏は,ちりじりになって落延びる以外に道はなかった訳ですが,多くの女房達も彼らと運命を共にしました。その女官達の中の七人の上臈は今はこれまでと覚悟を決め,要川から待居川をさかのぼり,昼なお暗い森の中の滝壺に身を投げて果てました。里人達はその死を哀れんで,瀧の傍らに社を立てて祀りました。それから誰言うとなく瀧を「しちろうの瀧」,社を「しちろうぐう」と呼ぶようになったと言い伝えられてきました。尚この七人の女官は滝壺に身を投げた後,「なまず」に化身したといわれて来ています。後に里人が大水でこの社のご神体が流されたとき「なまず」がくわえて助けたと言う話が残っていて,それ以後この地方では「なまず」を食べない風習が,待居川は元より飯江川中流域まで残されています。」と記されています。

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