宮崎県の滝

佐市の滝(宮崎県西米良村)


滝直下

見上げて
2012年3月20日撮影

 市房山東面の「田出之川原谷」の「佐市の滝」は書籍「九州の沢と源流」で落差60mと紹介されている滝です。この滝への行程は,私にとってこれまでの滝巡りの中で一番ハードだったものの1つかもしれないです。行程は長くはないのですが,とにかく,スタートからどんどん高度を上げていくので,高所恐怖症の私には生きた心地がしませんでした。この「佐市の滝」へは3つの堰堤と4つの小滝を越えて行きます。小滝と言っても落差は7〜10mクラス,鹿児島なら「○×の滝」と名前が付いても不思議ではないものばかり,堰堤も10mクラスです。これらが次々に現れてきますのでたまったものではありませんでした(笑)・・・最初から最後まで緊張しっぱなしの行程は初めてでした。
 最初の堰堤は,車の駐車場所からすでに見えています。この堰堤は左岸に道があるので簡単に越えられます・・・が,簡単だったのはここまででした(笑)。最初の堰堤を越えると正面に滝が落ちています。が,この滝は支流の滝,右に目を向けると大きな堰堤がそびえていました。これが次の堰堤,目的の「佐市の滝」はこの堰堤を越えて行きます。この堰堤は右側(左岸)の岩屑を登って越えました。ボロボロと崩れていくのでなかなかスリリングでした。堰堤を越えると,正面に小滝が落ちています。この小滝は左側(右岸)から小さく巻いて越えました。ただ,帰りに気付いたのですが,この小滝の所で下流方向へ目を向けると右岸に道が付いていて,この道はジグザグに高度を上げて,小滝を越えていく道でした。
 小滝を越えると,またもや正面に大きな堰堤がそびえています。この堰堤は両側にコンクリートで,段が作ってあるので,左側(右岸)の段を利用して越えました。堰堤の上に上がってみると,右岸・下流方向に道が延びていました。どうやら,1つ前の小滝の所で右岸に付いていた道の延長のようでした。恐らく,この道を辿ると小滝と堰堤を一気に越えてここまで来ることができそうでした。ただ,この道は部分的に崩れているようですのでそれなりの注意は必要のようです。
 3つ目の堰堤を越えると,連続する3つの小滝越えです。最初の2つの小滝は,右岸の涸れ沢を登って小さく巻き,最後の小滝は右岸の樹林の中を通って越えました。そして,ようやく目的の「佐市の滝」が眼前に姿を現します。その姿は・・・でかい!の一言。遙かな高さから幅広に水が降ってきます。水は岩盤に当たりながら美しく落ちてきています。同行のHP「宮崎の滝」の管理人さんがレーザー測定器で測定した所,落差38mだそうです。書籍の記載(60m)ほどの落差はありませんが,苦労の甲斐がある素晴らしい姿でした。が・・・ここまでの行程は私にはあまりにもスリリングでした。2度と行きたくないです(笑)・・・滝は素晴らしかったんですけどね(笑)。
 この滝への行程,最後まで行くことができたのは一緒に行ったHP「宮崎の滝」の管理人さんのおかげです。HP「宮崎の滝」の管理人さんのフォローが無かったら,私はこの滝に到達できなかったと断言できます!どうも有り難うございました。

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