長崎県の滝

滝の観世音(長崎県東彼杵郡川棚町)

2015年5月4日撮影

 川棚駅から県道4号を北上,さらに県道106号へ右折します。県道106号を約2.3kmで右へ,虚空蔵山の岩屋登山口方面へ進むと約1.5km地点に「小井手の滝の登り口」の小さな案内板があります。この案内板を過ぎて約400m,道が急カーブの上り坂になるところに「岩屋 滝の観世音(菩薩) 100m」の案内があります。滝自体は落差2〜3mの小さな滝。滝のすぐそばに東屋があり,2枚のプレートが設置され,それぞれに以下の説明があります。
 「平戸藩の御用彫刻師をつとめた稲田屋は屋号を五右衛門と称した。六代目の国四郎氏は会心自作の観音像を,この滝に安置しようと岩屋郷の人々と相談し両者一体となって祭るようになった。1924年(大正13年)12月であった。以来岩屋郷の信仰深い方々により,祭儀が続けられている。1980年(昭和55年)貴重な篤志家数人を中心とし,在郷の篤実な方々との善意により観是音本殿を復元し,観世お籠堂や八角東屋などを新築して岩屋滝の観音の復元建立落慶を迎えるに至った。各種のご供養,ご利益をお恵み下さる慈悲深い観音様として永遠に祭られるものである。・・・・・・1980年5月3日落慶法要にあたって設置する・・・・・・」
 「建立落慶法要が相営まれてから,約30年の月日の流れの中で,かつて集落の信仰の場であり,親交を深める聖地でもあった観世音菩薩堂や八角東屋は手入れもままならず,集落の消滅と相まって心痛の極みでありました。それでも菩薩様には数多くの花やお供え物が手向けてあり,救いを求めてお参りされる方々が後を絶たないことが想像できました。このような状況を踏まえ,岩屋滝の観音菩薩さま復元時の原点にかえり,貴重な文化遺産を後世に引き継いで行くためにも整備作業を計画,有志の皆様方,地主の方,旧岩屋郷皆さん方,30名の皆さんの協力で無事終了される。平成20年11月23日」

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