4日目(2010年8月10日)

ホテル出発
 4:00,起床。昨日のフェズ旧市街散策で疲れていたし,ホテル周辺の散策は昨日の朝もしたし(で,めぼしいのはなかったし)ということでゆっくり過ごした様な気がします。この頃はすでにあまり記録をとらなくなってしまっているので,記憶が頼りです(笑)
 7:00に朝食,朝食後,フェズ旧市街のガイドブックを購入・・・が,英語だったのであまり読んでいません。8:00に出発。ホテルを出ると,そこで昨日の旧市街散策時の写真を売っていました。そういえば,旧市街でカメラ持った人が写真を撮っていたなぁ〜と思い出しました。それにしても,よくこのホテルに泊まっていると分かるもんです(笑)・・・勿論(?),何枚か購入しました。 

バスの窓から 

イフレンの町
 アトラス山脈はオートアトラス(高い),モアイヤンアトラス(中程度),アンチアトラス(低い)の3つに分かれるそうです。この日はモアイヤンアトラスを越える日でこの景色も楽しみにしていました。いよいよサハラ砂漠へ向けて出発です。バスの窓からは,すっかり慣れてしまって,もうすでに珍しさを感じなくなった景色が延々と続きます。
 9:15,イフレンの町でトイレ休憩です。イフレンの町は標高1650mくらい,冬はスキーができるそうです・・・モロッコでスキー!!イメージが全く合いません(笑)。仏領時代にリゾート開発された場所で「モロッコのスイス」と呼ばれているそうです。バスから出てみると,「ここは本当にモロッコ?」と思ってしまうような,涼しい空気に鮮やかな緑です。ちょっと・・・かなり別世界でした。
 イフレンの町に着いた時に気付きました・・・帽子・タオルが無い!きっと,ホテルに忘れてしまったんだ!タオルは外はカラッとしているし,車の中は冷房が効いているし・・・ということで,タオルについてはとりあえずノープロブレム。でも帽子は日差しが強いから・・・と言うことで,ここで帽子を購入・・・その後,バスの中で帽子は発見しました(下に落ちていました),でも,やっぱりタオルはなかったです・・・そして,砂漠で使う4WDのクーラーが故障しているかも?という話しが舞い込んできて・・・「40℃〜50℃の蒸し風呂状態でタオルがないなんて」・・・私は真っ青になっていたのでした(笑)
 イフレンの町を過ぎると,相変わらずの景色が続きます。それでも,次第に景色は険しさを増していきました。

イフレンの町

イフレンの町
ザット峠
 10:45,ザット峠到着。ここはモワイヤンアトラスの(道路としては)最高地点,2178mです。冬には凍結して通行不能になることもあるのだとか・・・
 ザット峠付近にはベルベル人のテントがありました。添乗員さんが,「このバスを見たら,子供が走ってきますよ」と言っていましたが,峠で駐車しているバスの所へ本当に走ってきました。その時,私は少し離れた所で写真を撮っていたので,この子をそばで見てはいないのですが・・・学校にも行っていない,テレビもない,ラジオもない生活だそうです。こうやって通る観光バスの所へ行くのが唯一の楽しみだとか・・・?考えられない生活です。

バスの窓から

ここは冬,スキー場として使われるらしい

荒涼とした景色です

ザット峠にて

ザット峠にて
ミデルトの町へ
 ザット峠を過ぎて更にバスは進みます。目的地はミデルトの町,昼食をとるレストランを目指します。バスの窓からは,おなじみの景色が延々と続きます・・・でも写真を撮ってしまいます(笑)

バスの窓から

バスの窓から・・・どこかの町

バスの窓から・・・どこかの町

バスの窓から・・・何て書いてあるんだろう

バスの窓から
ミデルトの町
 11:50,ミデルトの町に到着。「ミデルト」はベルベル語で”中間”を意味するそうです。その名の通り,メクネスやフェズという都市部とエルフード(砂漠地帯)の中間に位置する町です。
 りんごで有名な町らしく,巨大なリンゴのオブジェがあります。そして,ここは鱒でも有名な町らしく,「今日の昼食は鱒料理です」と,このツアーの行程表には書いてありました。
 昼食のレストランの名前は”AYACHI”(アヤシ)。なかなか面白い名前のレストランです(笑)。

巨大なリンゴ 

昼食時間
 レストランに着くと・・・何と!この日は鱒が捕れなかったらしく,レストランに鱒がありませんでした(笑)。対処は2つ。「他のレストランに行く」「他のレストランから鱒を分けてもらう」・・・いずれにするか,添乗員さん・ガイドさんとレストランの人とで交渉が続きました・・・その間,私たちは暇です。と言うことで,外に出て写真を撮っていると,コウノトリの巣が煙突の上にあります!コウノトリも2羽います。お〜!と写真をパチパチと撮っていると,ガイドさんが,屋上にも行けますよ・・・と教えてくれました。屋上に上がると,間近にコウノトリがいます!周囲を見ると,あちこちに本当に多くのコウノトリがいます!こんなにいるんだ〜ちょっと感動でした。屋上からの景色もなかなか素敵です。鱒が無かった事で思わぬ拾い物をした気分・・・かえって良かったかも(笑)。ちなみに鱒料理は正直どうでも良かったです。多分,ツアーの人達で絶対にここで鱒料理を食べるぞ〜と思っていた人は多分いなかったと思います(笑)。わざわざ,モロッコまできて鱒と言われてもね〜(笑)・・・でも,行程表に書いてある以上,鱒料理を意地でもクリヤーしないといけない添乗員さんは対策をとるのに必死のようでした・・・笑っちゃいけないけど(笑)
 結局,昼食は鱒料理じゃなかったです(笑)。鱒料理は後日出します,ということでした。この日はチキン料理に落ち着きました。結構美味しかったです。 

 レストラン”AYACHI”(アヤシ)

レストランの屋上より

コウノトリ・その1

コウノトリ・その2
コウノトリ・その3→
レストラン出発
 レストランから出ると,出口の所で三葉虫化石を売っていました・・・ちょっと立派な三葉虫化石だったので買ってしまいました。10ドルを70Dh(約700円)に値切りました・・・さて,この化石,本物か(笑)。同じツアーの人達からは「偽物でしょう(笑)」とほぼ断定されてしまいました・・・ちなみに,日本で調べた所,この化石はオドントチレという三葉虫,数万円で販売されていました・・・本物だったらラッキー!(笑)
 そして,出発。バスの外には見慣れた風景が続きます。

相変わらずの風景・その1

相変わらずの風景・その2

こんな人もいました
ズイズ渓谷
 周囲の景色は徐々に荒々しくなってきます。遠くから見ると普通の地層に見えた場所も,近くで見ると物凄い迫力です。
 14:20,ズイズ渓谷で写真ストップ。ズイズ渓谷はモロッコのグランドキャニオンと呼ばれる場所です。ズイズ川は高アトラスからの雪解け水が川となり1200km先のアルジェリアまで流れているそうです。水の青緑が美しい。モロッコでこんな水の色を見るとは思いませんでした。ズイズ渓谷前後の辺りがモワイヤンアトラスのハイライトかもしれません。迫力ある景色が続きました。

通過地点のどこかの町

綺麗な地層が見えます

物凄い迫力・・・今にも崩れて来そう

ズイズ渓谷・上流側

ズイズ渓谷・下流側

迫力のある景色が続きます

迫力のある景色が続きます
ダム〜エルラシディアの町〜ズイズ川のオアシス
 しばらく走ると遠くに青々とした湖?が見えてきました。ダムだそうです。モロッコはアフリカ大陸の中で最もダム密度が高い国だそうです。特に前国王ハッサン2世は数多くのダムを建設させたそうで,これらのダムのおかげでモロッコでは水不足というのはほとんど無いそうです。私にとって砂漠の国・乾燥地帯のイメージが強い国ですが,意外な話しでした。この巨大なダムを見ていると,何処にこんなに水があったんだろうと不思議に思えてきます。ダム周辺は写真撮影禁止だそうです。遠くにダムが見えた頃にバスの中から数枚撮したのみでした。
 更にしばらく走るとエルラシディアの町に到着です。ここでトイレ休憩です。綺麗な町並みにホッとします。ちなみに,ここはドライバーのアシスタント・サイードさんの故郷だそうです。この日は家族と過ごす為に,彼はこの町で降りて実家へ帰ってしまいました・・・いいのか?(笑)
 そして,15:30,ズイズ川のオアシスの展望ポイントに到着です。川沿いに延々とナツメヤシと家が続いています。ここでも,鉱物・化石を売っていました。でも,この人,余りにも押しが弱い(笑)。一言,声をかけてきて,こちらが「NO」というと,それ以上は言いません。遠目から見るとなかなか良い品揃えみたいなのにもったいない・・・これまで押しの強いモロッコ商人ばかり見てきた(様な気がする)ので,他人事ながら「この人,大丈夫かな?」と心配してしまいました。ちなみに,雄型・雌型の揃った三葉虫化石もあったみたいです。もうちょっと押しが強かったら買っていたかも(笑)

ダム

トイレ休憩をしたガソリンスタンドより

ズイズ川のオアシス

ズイズ川のオアシス展望ポイント付近

マディード・カスバ
 16:00,マディード・カスバに到着。このカスバの中を見学です。カスバとは要塞の機能を持つ家,カスバが村と化し一般の家族が住むようになったものをクサルと言うそうです。ここ,マディード・カスバには実際に1300人のベルベル人が暮らしているそうです。中に入ってみると・・・廃墟?本当にここに実際に暮らしているの?何だか臭いよ・・・そんな印象を受けてしまいました。よく言えば素朴な場所です。
 バスから降りるとすぐに,子供達が取り囲み,ず〜っと着いてきました。口々に何か話しかけてきます。でも,カメラを向けると・・・NO!という感じで写真には写ってくれません。でも,人懐っこい,笑顔が可愛い,そんな感じです。
 後でガイドさんに,子供達が何と言っていたのか聞いたら,「ボールペンちょうだい」と言っていたみたいです・・・な〜んだ(笑)。でも,せっかくだからボールペンを沢山持ってきてあげれば良かったな〜と思いました。

カスバに入った辺り

カスバ内
←カスバに入った辺りだったかな?

カスバ内の道

カスバ内
サハラ砂漠へ〜4WDで
 16:40,サハラ砂漠の玄関口,エルフードの町で4WDに乗り換えて,本日の宿泊するホテルのオーベルジュ・ドゥ・サッドへ出発です。もしかしたら,4WDはクーラーが壊れているかも!?という情報があったのですが,無事,クーラーは動いていました!よかった〜4WDは道無き道を約1時間走っていきます。これがまた,楽しかった〜!そして,遠方に赤い砂丘が見えてきました!
 ちなみに,タオルを忘れた事を話ししたら,同じツアーの方が「2枚持ってきてるから」と貸して下さいました。どうも有り難うございました!

最初は綺麗な道です

道無き道を走り抜けます

道無き道を走り抜けます
オーベルジュに到着
 17:40,オーベルジュ・ドゥ・サッドへ到着です。目の前に砂丘が広がる最高のロケーションです。外観もお城?カスバ?みたいな感じでグッド!このホテルにもプールがあります。周囲は砂漠なのに(笑)・・・ただ,日中は物凄く暑かったんでしょう,部屋のベッドはポッカポッカ,ホットカーペットの上に寝ているみたいです。一応,エアコンは付いているみたいですが・・・

オーベルジュ・ドゥ・サッド

部屋のある建物。別棟でした。

プールと砂丘

正面の入り口の向こうには砂丘が広がります

部屋
砂丘へ!
 荷物整理も適当に,砂丘へ出発です。と言ってもオーベルジュのほんの周囲を散策するのみです。それでも,憧れていた砂丘!サラサラの砂!同様の散策に出てきた数名ではしゃぎまくりでした(笑)。砂丘へと向かっていくラクダに乗った一団を見て「月の砂漠を〜」のフレーズが頭に浮かんだり・・・でも,もうすぐラマダン入りなので,この日はほとんど新月ですが(笑)・・・ということは綺麗な星空が期待出来るかも(笑)
 小休憩を挟んで2度目の散策に出発。今度は近くのテント泊用のテント内を見せてもらいました。お兄さん達,有り難う〜!中央部で焚き火をして,みんなで囲む,きっと星空も綺麗だろうし,こんなのも良いなぁ〜・・・今度,来ることがあったらテント泊だな(笑)

砂丘とラクダ

テント内

テントとお兄さん
夕食・・・ハリネズミと遊ぶ(笑)
 20:00,夕食はプールサイドのレストランでビュッフェです。味は・・・まぁ,こんなもんかな?という感じ。ふと,横の木の植え込みを見ると何かの動物がいる?・・・よく見るとハリネズミです。結構,可愛い!!どうやらここで飼われているみたいです。写真を撮っているとレストランの人が掴みあげて渡してくれました。針の部分には触れませんでしたが,持った印象は軽くてフワフワ?・・・可愛かったです!!!
・・・そして悪夢の時間(笑)
 明日の朝は,4:00モーニングコール,4:30集合・・・砂漠の朝日を見に行くのです!明日の朝は早いので,早めに寝ようとしたのですが・・・冷房の利きが物凄く悪い!というより,ほとんど効かない!サウナで寝ているみたいです・・・外に出てみると,私の部屋はまだ良い方,他の部屋はエアコンが動かないとか,動くけど熱風しか来ないとか・・・みんな外に出て涼んでいました。しばらく話しをしたりして涼んでいたのですが,いっそのこと,砂丘に出よう!と言うことになり,Hさんと共に砂丘へ行ってみました。空は期待通り,満天の星!思いっきり堪能しました。
 22:00頃,部屋に帰ってみると,持ってきていた水はお湯になっていました・・・クーラーの効いている(はずの)部屋に置いていたのに!!!!さらに,私の部屋はプールのすぐそばだったのですが,この日はプールサイドで他のグループがドンチャン騒ぎ!大音量で音楽を流しています。明日の朝は早いので早く寝たいのに,暑さとうるささで眠れない時間が続きます。結局,ドンチャン騒ぎが終わったのは23:30,ようやく静かになり,また,冷房も少し涼しい風が来るようになってきたような感じです。0:00頃,ウトウトと寝入ってきました。
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