2日目(2011年8月7日)

起床
 4:30起床。荷物整理をしたり,昨日の記録をつけたりしていると,テレビでは天気予報が・・・今日の予報を見ると,イタリアは南部〜中部は晴天です。北部(つまり,今日行く場所)は・・・何と!晴れ・雲と雨,さらに雷マークまでが一緒についています!何じゃこりゃ??・・・まぁ,良い天気では無さそうです。ただ,東より西の方がまだ天気の崩れは小さいようですので,明日には好天となるだろう・・・とちょっとだけ期待することにしました(笑)。外を見ると半分は青空,半分はどんよりとした雨雲といた感じです。このトレヴィーゾ辺りが晴れと曇りの境界なのでしょう。ちなみに,天気予報の後は星座占いをやってました・・・こんなのは日本くらいと思ってました(笑)
 気を取り直して,ちょっとだけホテル周辺を散策,朝食をとり,この日の観光に出発です!

青空と雨雲

ホテル内部

ホテル内部
トレヴィーゾ観光(1)
 ほんの少しだけバスに乗ったらすぐ降車,歩いてトレヴィーゾの観光開始です。実際,ただの宿泊都市のつもりで何かの観光場所があるとは思ってもいなかったので,全く期待せずに付いて行きました。でも実際に訪れたこの街は本当に綺麗,町中を運河が流れています。しかもこの運河,水がとっても綺麗です。街には14世紀のヴェネツィア共和国時代に造られた城壁で囲まれた旧市街を散策です。城壁には「翼のあるライオン」が描かれています・・・ああ,ヴェネツィア共和国だなぁ・・・と思いながら,8:45,観光開始です。

城壁

翼のあるライオン

これは・・・何??

こんな店がありました・1

こんな店がありました・2

綺麗な運河

綺麗な運河

トレヴィーゾ観光(2)

 しばらく歩いて行くと時計塔が見えてきました。この辺りはシニョーリ広場という場所で街の中心部らしいです。広々としてなかなか気持ちの良い場所。時計塔の隣には300人館と呼ばれる13世紀の市議会の建物があります・・・ただし,1946〜52年に全面的に再建されたものだそうですが・・・でも何となく当時の雰囲気が感じられます。この建物の側面を見ると,ここにも「翼のあるライオン」がいました。
 そして,雰囲気の良い通りを歩いていると,地元のおじさんが何やら見せたいものがあるらしく,「ついてこい」というので,ついていくと・・・そこにあったのは右下写真の場所!・・・通称「バストの噴水」!・・・この場所を見て一同大爆笑!!おじさんは嬉しそうに去って行った(ような気がする)(笑)
 帰ってきてから調べてみると,これは15世紀に豊饒を祈願して建てられたものだそうで,結構由緒正しいもののようです(笑)・・・ちなみにこの場所は「グッチ」のお店の裏になります。

時計塔が見えてきました

時計塔と300人館

300人館にも「翼のあるライオン」

「バストの噴水」
←雰囲気の良い通り
トレヴィーゾ観光(3)
 次に訪れたのはドゥオーモ(サンピエトロ大聖堂)。ロマネスク様式で建てられた建物に次から次へと手が加えられたようで,前面からと背面からとで全く印象が異なる建物です(笑)。前面から見ると,ギリシアの神殿みたいですが,背面からは全くそんな感じがしないです。内部にはティッツァーノの「受胎告知」があるみたいだけど全く記憶に無い!(笑)・・・実際見てないかも(笑)

ドゥオーモ背面から

ドゥオーモ前面

ドゥオーモ内部

トレヴィーゾ観光(4)

 次に訪れたのはノアル邸とロベガン邸。この二つの建物は隣り合っていて,一見同じ建物みたいですが,ノアル邸は15世紀の建物でゴシック様式,ロベガン邸は16世紀の建物でルネサンス様式だそうです。言われてみれば,確かに窓の形も違うし,別な建物でした(笑)。ロベガン邸には復元図がありました・・・派手な建物です(笑)
 最後にベネトン本店を見て,トレヴィーゾ観光は終了。トレヴィーゾはベネトンの本拠地だそうです・・・といっても,個人的には「ベネトン」とか「グッチ」とか全く興味ないので,気分的にはほとんどスルーでしたが,せっかくなので写真は撮ってきました(笑)。ちなみに,トレヴィーゾは「ティラミス」の発祥の地でもあるらしい・・・本場のティラミスは食べてみたかったかな(笑)

ロベガン邸(左)とノアル邸(右)

ベネトン本店
ロベガン邸復元図→
移動(1)
 10:20,いよいよ,トレヴィーゾを出発,本来の目的地の一つ,北イタリアへ出発です。高速道路に乗り,快適に進んでいきますが・・・天気は徐々にどんよりとした雲が多くなっていきます。朝見た天気予報が思い出され,不安がドンドン大きくなっていきます・・・そして景色は徐々に険しい景色が混ざってくるようになっていきます。そして雨は本降りに・・・(涙)。さらには交通事故があったようで道は渋滞・・・何だかこれからを暗示しているようでした。気分は沈んでいきます(涙)。

高速道路を進みます

険しさを増していきます

雨は本降り,交通事故で渋滞
移動(2)
 でも,時間が経つ内に雨は小降りになり,道路横にはエメラルドグリーンの水色を見せる川が流れるようになり,徐々に気分は盛り上がっていきます。そして,バスはコルティナ・ダンペッツォの街中へと入っていきます。遠く見えるスキーのジャンプ台にはオリンピックの5輪マークが・・・コルティナ・ダンペッツォは1956年,冬季オリンピックが開催された街です。そして,さらに遠くにはこれから訪れるチンクエ・トーリがハッキリと見えます!天気も何とかなりそう!気分は盛り上がっていきます。
 そして,バスはコルティナ・ダンペッツォの街を通過,山道をドンドン上がって行きます。

川の水は綺麗です

結構険しい地形です

コルティナ・ダンペッツォの街

スキージャンプ台

チンクエ・トーリ
チンクエ・トーリ(1)
 12:30,チンクエ・トーリ到着。ハイド・ドネスのリフト乗り場(1889m)からスコヤットリ小屋(2225m)までは4人乗りのチェアーリフトで向かいます・・・が,ここで,とんでもないことに!私たちの乗った時,係の人がバーを前に倒してくれなかったのです・・・勝手に下ろすだろうと判断されたのかもしれませんが・・・乗るのが初めてだったので,バーを下ろすことも,ましてやカバーフードを下ろせることも知らない私たち・・・頭上のバーを握り,万歳の姿勢で最初から最後まで乗ってしまったのでした!まぁ,座席はふわふわしていて安定性は良かったし,目のくらむほどの高所というわけでも無かったし・・・って感じではあったんですが・・・「ウワッ!怖え〜!迫力ある〜。こんなのに普通に乗るなんて,こっちの人は凄え〜!」何て思いながら乗っていました(笑)。勿論,写真を撮る余裕は全くありませんでした(笑)。後で,このことを知った添乗員さんからは,後日,ゴンドラ等に乗る時「バーとカバーはしっかり下ろしてくださいね」と毎回言われる羽目になってしまったのでした。ちなみに,帰る時(下り)はしっかりとバーもカバーフードも閉めました・・・こんなに安心して乗れる乗り物だったんだ〜と感動しました(笑)
 スコヤットリ小屋に着いた頃には再び雨・・・。とりあえず食事をしながら雨が止むのを待ちます・・・この日のメニューは「ほうれん草とリコッタチーズのラビオリ」,「ポークのきのこソース」,デザートは5種類からの選択で私が選んだのは「人参とマスカルポーネチーズのケーキ」・・・ラビオリが美味しかったです!昼食が終わる頃には雨も止んできました。ラッキー!と思いながら出発です。念のため雨合羽を着ていったのですが,結果からいえば,この後雨はほとんど降らなかったので暑くて仕方ありませんでした(涙)

チェアーリフト乗り場

チェアーリフト

スコヤットリ小屋

ラビオリ・・・美味しかったです!
チンクエ・トーリ(2)
 小屋を出ると目の前にはチンクエ・トーリがそびえています。「チンクエ」はイタリア語で「5」,「トーリ」は「塔」の意味,つまり「5つの塔」・・・その名の通り,5つの塔がそびえています。でも,細かく数えると岩塔の数はもっと沢山あるそうです。・・・11だったかな?大きい塔で120m以上あり,なかなかの迫力です。この後,この塔の周りを一周するのです!14:20,山岳ガイドのダビデさんとともに出発です!
 当然ながら,チンクエ・トーリは見る方向によってその姿がころころ変わります・・・これがなかなか楽しかったです。

雨合羽を着て出発!

チンクエ・トーリの姿・その1

チンクエ・トーリの姿・その2
チンクエ・トーリの姿・その3→
チンクエ・トーリ(3)
 チンクエ・トーリの周囲の道は比較的しっかりとした道で快適に歩いて行くことができます。しばらく歩いて行くと,小屋みたいなのが・・・トイレかな?と思ったのですが,野外博物館?だそうです。この辺りは第一次世界大戦当時,オーストリアハンガリー帝国とイタリアの激戦地だったそうです。倉庫・電話室や居住地が復元され,内部には当時の様子を復元した蝋人形?までありました。付近には当時の写真も展示されています。こんなところが激戦地ね〜とちょっとビックリです。
 天気は決して良くは無いのですが,遠くに見える山に雲がかかり,これはこれで良い雰囲気でした。

基本,こんな道です

昔の写真

野外博物館?

チンクエ・トーリの姿・その4

周囲の景色
←チンクエ・トーリの姿・その5
チンクエ・トーリ(4)
 更にしばらく進むと急に道が無くなった・・・というか,物凄いガレ場。ここは6年前に高さ60mの岩塔が崩れた場所だそうです。すぐそばに崩れた岩塔の切れ口が生々しく残っています・・・「崩れた」というより,「滑り落ちた」という表現がピッタリな面が残っています。ちなみに,個人的には普通の道を歩くより,こういう場所の方が楽しかったりするんですよね〜(笑)。右手にはチンクエ・トーリがそびえ,左の遠方には雄大な景色。本当,楽しい時間が過ぎていきます。
 それにしても,チンクエ・トーリ・・・崩れないのかな?と思っていたけどやっぱり崩れてるんですね〜。元々,一つの岩山だったのが崩壊を繰り返しながら今の姿になった・・・みたいな説明がされていたような気がします。崩壊を繰り返しながら姿を変えていくんですね〜。

左は結構急な斜面です

周囲の景色

崩壊地
←崩壊地を進みます
チンクエ・トーリ(5)
 そして,再び「普通の」道を歩いて行くと,山小屋?があったけど,ここは素通り。出発点の「スコヤットリ小屋」を目指します。スコヤットリ小屋への最後の登りは結構「きつい」らしく,ちょっと心配していたのですが,ガイドさんの判断で,「楽な」ショートカットコースへ・・・15:25,難なくスコヤットリ小屋に到着。約1時間のハイキングでした。このハイキング,特にきつい場所も無く,(曇ってはいたけど)雄大な景色の中,とっても気持ちの良い快適なハイキングでした。
 ちなみにこの山小屋には露天風呂があるようです。正面にチンクエ・トーリを臨むロケーション。物凄く気持ちよさそうでした。

下に見えるのが山小屋?

周囲の景色

周囲の景色
←5つの岩塔中,最大の「グランテ」を見上げる

ここは・・・何だったかな?

雲が良い雰囲気を出しています

最後の登りはきついので,楽な道へ逃げます(笑)

ゴールに到着。手前は露天風呂らしい。
チンクエ・トーリ(6)
 チンクエ・トーリはロック・クライミングで有名な場所です。私たちがハイキングしている最中にも,何人もの人やグループがロック・クライミングをしていました。個人的には「信じられない!クレイジー!」以外の感想は無いのですが・・・やっぱり楽しいんでしょうね〜。
 ハイキングの終盤,いかにも,「これからロック・クライミングです!」というグループとすれ違ったのですが,私の「今からロック・クライミング?」と言う問いかけに,最高の笑顔で「Yes!」と答えた姿が忘れられません。
チンクエ・トーリ(7)
 チンクエ・トーリのハイキングコース中には,多くの高山植物が咲いていました。残念ながら植物はさっぱり分からないので,とりあえず気になった花をドンドン写真に撮るだけでした・・・どの花が珍しいのか,珍しくないのか,さえもさっぱりです(笑)。・・・右の写真はアルペンローゼかな?とりあえず撮してきた写真を貼っておきます。
 以前,中国の九寨溝・黄龍で高山植物を見た時も「花の写真を撮るのは意外に楽しいな」と思ったものですが,今回も同じでした。でも,思うだけで終わってしまうんですがね〜(笑)。

アルペンローゼ?
ホテル到着
 16:15,再びチェアーリフトに乗り下山。ここから山を見ると,雲がぶつかり,山を巻き込むように流れていきます。何だか,今日の天気を象徴しているみたいでした。ここでガイドのダビデさんと別れ,バスはコルティナ・ダンペッツォへ出発。
 17:00,この日宿泊の「コンコルディアパークホテル」に到着。コルティナ・ダンペッツォ街中の小さいけど綺麗なホテルで,このホテルに2連泊です。

山を取り巻く雲

コンコルディアパークホテル

部屋
コルティナ・ダンベッツオ散策
 いつも通り簡単に荷物整理をした後,17:30,街の散策に出発。この日は基本,メインストリートを散策。意外に人が多く賑やかな雰囲気は楽しく,街中のあちらこちらに怪しげな(?)現代美術らしきものや山岳ガイドか登山家の像があったりしてなかなか楽しめる街でした。特に印象的だったのが鐘楼付近に設置してあったクライミングウォール。子供たちがドンドンチャレンジしてかなり上の方まで登っていました・・・凄え〜!と思いながら眺めていました。この辺りが文化の違いなんでしょうね〜チンクエ・トーリでクライミングしている人達を見て,クレイジー!なんて思っていましたけど,子供の頃からこういう環境が身近にあると,クライミングが特殊なものでなく,普通になっていくんでしょうね〜

賑やかなメインストリート

賑やかなメインストリート

メインストリートを離れると静かです
←ロマネスク様式?のちょっと古い教会

何だかよく分からない・・・

左の奴より遙かに分からない・・・(笑)

山岳ガイド?登山家?

クライミングウォールを登る子供たち

就寝

 散策後,ホテルの隣のスーパーで買い物をして,外に出てみると,本降りの雨!明日の天気を心配しながら,ホテル到着です。19:30,夕食へ行くと,「明日の天気も今日みたいらしいよ」との情報が・・・なんでも,テレビの天気予報を見ていたら,朝の予報と同じく「晴れ・雲り・雨,さらに雷マーク」だったそうです・・・あちゃ〜と思いながら,夕食を済ませ,部屋へ帰るとそのままベッドへ倒れ込み爆睡でした・・・多分,21:00になっていなかったと思います。連泊だとこういう時良いですね〜
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